このページは論文以外に私が書いたもので、皆さんに興味を持ってもらえれば嬉しいなと思うものを載せています。
更新日:2003年2月12日
西欧の格言に「人生は読んだ本と、得た友人によって構成されている」というのがあるそうです。私も振り返ってみると、読んだ本によってその後の人 生が大分影響されています。そこで今回は、私が影響された本の中から、皆さん(武蔵大学の学生諸君を想定)にも面白いんじゃないか、と私が(勝手に)思う 本を紹介します。
私が初めに影響されたのは、『ニューヨークの24時間』(千葉敦子著 文春文庫)という本です。これは私が銀行員をしていた時に読みました。そし て、「…、時間の使い方は、生き方の問題なのです。」(前掲書20p.)という言葉に出会って、目から鱗が落ちるような感じがしました。また、作者の前向 き(ポジティブ)な姿勢に圧倒され、自分もポジティブに生きることを心がけるようになったのです。私が銀行員を辞めて、留学したのはこの本に影響された部 分もあると思います。
最近の本では『二十歳のころ』(立花隆著 新潮社)も面白かったです。この本は、本屋で手に取った時、本の帯に「是非読んでください」というよう なことが書いてあって、「立花隆が読んでくださいって言うなら読んでみよう」と買ったのです。内容は様々な人(バーテンダー、作家、芸能人、研究者など) の20歳のころを、東大の立花ゼミの学生がインタビューしてまとめたものです(坂本龍一、糸井重里のインタビューもある)。人の人生を垣間見るというのは 本当に面白い事ですが、更にそこから何かを学び取れれば、これほど有意義なことは無いと思います。そのなかで、「不幸な子供のそばには、必ずMATURE になれない親がいて、大人になれない教師がいるんですよ」(佐藤学 東大教授(教育学)のインタビューから 前掲書p.302)という発言は、親であり教 師となった私にとって実に重い言葉であります。
上記書と同様の書ですが、かなり趣の違うものとして『ドロップアウトのえらい人』(森永博志著 東京書籍)も面白い本です。この本はいわゆるド ロップアウトしたけど、人生を楽しく生きている人々(カメラマン、プロデューサーなど、カタカナ職業の人が多い)に著者がインタビューしたものです。この 本を読んで武蔵大学をドロップアウトする人が沢山出てきても困りますが、ここで発言されていることにも学ぶことは多いと思います。
最後にとっておきの本を紹介します。『マリス博士の奇想天外の人生』(マリス著 ハヤカワ書房)がそれです。これはノーベル賞をとったマリス博士 が自らの人生について語ったものですが、「史上最も身持ちの悪いノーベル賞受賞者」と呼ばれる彼ならではの話(LSD体験記や地球外生命体との遭遇経験記 もある)が語られていて、非常に楽しい本です。この本を読むと「自由に生きる」ということの楽しさを実感します。
本好きの人は自分が読んで面白かった本は、人にも読ませたがるものですが、私も例外ではないので、あとで「あの本読んで面白かったです」とひとこ と言ってもらえると幸せです。