よく見る目を養う

四方八方現地をよく見て見極めて 現在地点のチェックを怠るな


 走っていると、畑や地形や大きな岩などが見えてくる。あれ はどれだ、と地図を見る。誰もが自然とやっていることです。 今までのサロンでは「地図の先読み」についてよくおしゃべり をしてきましたが、今回はその逆、「現地→地図」に関しての テーマにトライしてみましょう。
 地図からルートやチェックポイントを先に読みとる。これが OLの主軸部分と言えるでしょう。でもこれだけが完璧にでき るだけでは不充分。実際に進む上では、その逆、現地を見て地 図を読むことが必要になってきます。それが地図の先読みとう まくかみ合ってこそスムーズに走れるわけですね。またミスを おさえることも、ミスのロスタイムを小さくするのも現地読み の能力の担うところが大きいのです。
 現地読みの担う役割を整理してみると (1)現在位置をはっきりマークする。
 現地を見て「ここまできた」と地図上に現在位置をはっきり マークすることは、OLの欠くべからざる繰返し作業のひとつ。 あたりまえ、とこの一文を読み流すことなかれ。これが、早く 確実に要所で、できていますか? 基本テクニックだけに、最 も実力差がでてくるところでもあるのです。
(2)ミスに気づく、リロケートする。
 自分が予想しなかったものが見えた時はそれが地図上のどれ なのか、また、現在位置を失っている時は、まわりに見えるも のから現在位置を見出さなければなりません。迷って、現在位 置がわからない時は、一生懸命まわりを見て考えますよね。現 地読みが最も切実で真剣になるところ。先読みのない状態から 現地を読むことはとても難しいけれど、これも慣れと練習次第。 このテクニックの向上は、ミスのカバーのみならず、格段のス ピードアップに貢献します。
(3)もっとうまいチェックポイントを見つける。
 現地を見て、OLが簡単になったことって、ありませんか? 「何だ、あれを目指して行けばいいのか」とCPがわかりやす くなったり、「こう行けば登りが少ないな」と別の行き方を思 いついたり・・・。自分のルートや決めておいたCPだけに固執せ ず、大きな気分で、いつもまわりを見ていれば、得することっ て、いっぱいあります。1枚の紙に書かれたことより、実物の 方がずっとわかりやすいのですから、それをめいっぱい利用し ましょう。また、「現地で何がわかりやすいか」を学習するこ とによって、逆に地図の先読みにおいて、有効なCPを拾い出 すこともうまくなるでしょう。
 さて、ここからが本題です。「現地を見て地図を読む」前に まず、「物が見えること」が先の問題ですよね。その肝心の眼 良い眼の条件とは・・・
■よく見る眼は広角レンズ
 初、中級レベルのオリエンティアの走っているところを見て 気になるのは、ほとんど地図とそれから真正面(走る方向)し か視線が移動しないことです。つまり首の上下運動だけ。もち ろん自分の行手を見るのは結構ですが、それだけではごく狭い 視野しかありません。エリートオリエンティアは、走りながら ちらりちらりと流し眼をしたり、遠くの方を見上げたり、実に 視線がキョロキョロ動くものです。常に現地から有益な情報を 取り入れようとする態度の表われなのです。いわば、広角レン ズを持った人。狭い視界と大きな広い視界の差、大きいですよ。
■よく見わける着眼力が勝負
 いろんなものを見たところで、その眼が節穴では困ります。 「見どころ」をよくわきまえておくことが大切。常日頃から、 どういうものが、どういう見方がわかりやすいか考えながら見 て、経験を積んで知ることが一番です。私がものにした見どこ ろ(意識して見ようとしているところ)を二、三あげてみると
・なるべく遠くの大きな目標物を捜す。
・自分が地形の中のどういう場所にいるか。
・沢のつきあげ地点や数、ピークの数など です。
キリストの教えではありませんが、見ようとしなければ物は 見えません。ただ漠然と自分の進行方向だけを向いて走ってい たのでは何も見えないし、見ても見てない状態です。常に何か を見ようと、気がつこうとしていれば、きっとどんどん眼が良 くなっていきます。物が見えてくると、はっとすることもしば しばで、しょっちゅう地図読み不足を現地読みに助けられます。 まずは、もっとよく現地を見よう、見きわめようと意識するこ とを始めましょう。

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