止まる 考える やり直す

この3つの動作を勇気をもって実行するのがミスを最小限に押える


 全日本大会、お疲れさまでした。岩、岩、岩と続いたポスト 位置、あの無数の岩群から、うまく目指す岩を捜せたでしょう か? ほとんどの方が、多少なりとも「ポスト捜し」をやった のではないかと思います。それでも成績に出たのは運の差では なく、実力の差。さて、その差はなぜ? どうして? 言い訳も できない位のめされた筆者の反省も兼ねて今回はアタックミス について書いてみます。さあ、ケチョンケチョンにやられた仲 間にお聞きしたい。あなたにはありましたか? 3つの勇気・・・。
■止まる勇気をすぐに持とう
 「あれ、イメージがちがう」「もうポストがあるはずなのに、 ない!」ミスの臭いに気づいた瞬間です。この「いやな予感」 のよぎりを大切にしましょう。おかしいと思った時は、すぐに 止まることが大事です。もちろん、そんな感じがあったって、 ミスっていないことだってあります。でもあなたの地図読みと 現地が合わない感覚がしたことは事実だし、そんな時は基本と して、必ず確認が必要なのです。「変だなー」「おかしいなー」 と思いながら、ずるずる進んでいってしまうと、「どこで、ど うして、ミスに気付いたか」という、ミスの原因を思いつく為 の、つまりミスを修正する為に役立つ大きなヒントを忘れてし まいます。もし気付いたその瞬間に、その場で立ち止まったな ら、それまでの記憶やおかしいと思わせたものが最も鮮明に浮 かび上るはず。
 危険を感じたら動くな! 野生の動物のように、ピタリと地 面に伏せ、きき耳をたてましょう。
■そこで考える勇気が必要
 止まったら、止まったことを無駄にしないこと。つまり、ポ ストのありそうな方向へ、根拠のない判断や勘だけで、すぐに 動くなということです。OLは即座の判断や勘がとても重要で すが、それは通常のときのこと。ミスった時は、イコールそう いうものの歯車がうまくかみ合っていない時です。それなのに それらに頼るのは危険きわまりない。ミスだと思った時は、よ くよく理論的に考えなけれぱなりません。
 アタックミスのロスタイムは、ミスに気付いてからの動き方 に大半が左右されます。右へいくか左へいくか登るか下るか・・・ 動く根拠が必要です。ロスタイムをそこまでに押えるか、2倍 にするか、4倍にするか、それは最初に気付いた時点で、どの 程度確実に考えたかにかかってくるはずなんです。
 ミスったと思った時はついかっとなって、なかなか考えられ ぬもの。またそんな時こそ、やたらと人の動きが気になり出す もの。そこをエイとこらえて、地図との対話。APは確実なと ころだったか? 途中おかしいと思ったことはなかったか? 地 図の読みちがいはなかったか? またまわりをみて、現在位置 をよく考えてみる。人を見るな。自分と地図を見つめよ。
■そしてやり直す勇気が肝心
 その場では、いくら考えてもわからない時もあります。そん な時は、きっぱり見切りをつけて、やり直しましょう。考える ことからやり直すことへ、いつ、きりかえるかは難しいところ ですが、冷静になって集中して考えれば、短時間で「わかるか 否か」がわかるものです。もし自分がうわついて「考えられな い状態」だと思ったら、やり直しの方が早道です。
 今まで来たところを戻って、APからやり直すのが最もやり やすいのですが、点状特徴物を歩測やコンパスでアタックして いる場合は、前と同じパターンにはまりやすい。アタックのや り方を変えるか、そのAPから動いて(できるだけ簡単になる 方へ)やり返した方がいいでしょう。また近くに大きな目標物 があるなら、逆方向でもそちらへ出て再アタックする方が良い と思います。
 「やり直し」は、自分でロスタイムを生み出すようでなかな かふんぎれないものですが、早く動けばそれほどのロスにはな らないことを身をもって知って下さい。
 「もうちょっと下の方を捜していれば・・・」「あそこであの人 についていくんだった・・・」なんて悔んでいる方がいるかもしれ ません。確かに結果から見ればそれがタイム短縮の早道だった かもしれません。でもそれは決して上手くなる為の早道ではな いですよね。
 自らのミスは自らの勇気をもってカバーしましょう。

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