ミスの分析・その6

予想→対策こそミス防止のかなめ ミスし易い難しいところを事前にこうして読みとる


【どういうミス?】(6からA→B→Cとつないで、太い 尾根道へ出ようとしたところ、B’へ降りてB付近と思いこみ、B→ CのつもりでB’→C’を登り、C’地点で大きな尾根道に 出ないのでミスをしていることに気づいた。
【反省】ポストから尾根に登る時もコンパスを見なかった。 沢におりる時もコンパスを使わず、B地点でも正置しなかった。
 さて、今回のミスの分析は、4月26日の東京OLミニOL (Lコース)が題材です。6から7へのこの区間、皆さんはうま くクリアーしたでしょうか? 私はこのレッグを見た途端、「難 しいな」と思いました。即ちミスの可能性が大きいと感じたと ころです。さてこのミスは一見パラレルエラーですが、途中で もうおかしかったはずなのに(Aの分岐をチェックしていない)、 B→CとB’→C’が非常に似ていたことから正しく進んでいると思 い、C’に着いて初めて「あれ! 道がない」とミスに気付いていま す。反省として正置を怠ったことをあげていますが、それだけで防 げたでしょうか? と言うのは、ポストからA方向へ尾根を越えて直進するの は、正置だけでは 難しい。というのはその方向は尾根・沢線に対して斜めなので 直進しづらいのです(B図)。また沢の中で正置したら、ミス に気づいたでしょうか? よほど見通しがよくない限り、沢の 中にいるときは方向がわかりにくいものだから、正置だけで2 つの沢の方向の違いに気づけたかどうか疑問です。
 私なら、このミスの最大の原因を、この区間に対して「難し い、気をつけよう」と充分意識せずに、したがってミスの可能性に 対して何の対処策もなく進んでしまったことをあげます。ここのポ イントは、Bの分岐にどう行くかです。ミスをしそうな場所があっ たら、それに引っかからないよう設定すればいいのです。△の ようにダイレクトにAへ行くのは難しい(C図)。勿論コンパ スのリングを回し、浅く沢の上部を通り尾根を越す・・・と慎重な 地図読みをすれば大丈夫。自信がなければ、又スピードを出し たければ、▲か●のルートを。わざと南か北にはずし て、沢に降りてからBへ向かいます。勿論この3ルートのうち どれを選択するかは、6から動き出す前に決めなければなりま せん。だって6から登る方向が違ってくるのですから。
 こういう風に図解で書けば簡単なことですが、実際に競技中 短時間で“難しさを予想”することはけっこう難しいことで、 それには正確で的を射た地図を読む力が要求されるでしょう。 「とにかく登ろう」「降りてから考えよう」というような最初 の読みのあいまいさは禁物。単純で大きなミスを引きおこしま す。
 全て動き出す前に地図を読み、予想して計画することが大事 です。ややこしいようですが、これがうまくできれば、ミスの 危険性をことごとくかわすだけでなく、全て自分の思いどおり に目の前が展開していく小気味よさが味わえるに違いありませ ん。

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