アタックとコンパスワーク

ポストアタックの際のコンパスの使いどころ ―その注意点と直進の秘訣


 昔はね、そりゃーあたしはもてはやされたもんです。「コンパスのワ ン・ツー・スリー」なら、初心者指導のABC。これさえできりゃOL はできたも同然てな感じで言われたときゃ、さすがに気が引けたけどね。 ところが、しだいにあたしゃかまわれなくなってきた。地図がよくなっ たせいもあるけど、みんな「正置だけで充分」とか言って、リングをあまり回 してくれない。これじゃそこらの方位磁石と同じですよ。そりゃね、北がわかるだ けで充分な時もありますよ。でも、最近は、直進のできる複雑 な地形のゲレンデがたくさん開発されてきたでしょう?“私 の出番!って時もけっこう多いのに、レース中だと何故かき ちんと使ってくれる人が少ない。そしてポストの回りでウロウ 口する。思わずザマーミロと言ってやりたくなりますね。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  1レースのうち、何回コンパスのリングを回していますか? ゲレンデにもよるけれど、それが少ないということはいいとは 言えません。特にポストアタックにおいてのコンパスワークは 勝敗を分ける鍵とも言えます。今回は、ポストアタックでのコ ンパス君の正しい活用方法について話しましょう。
 1 コンパスの使いどころ
 ポストアタックは、あらゆる手段を駆使して慎重に且つ正確 にすべきです。となれば、方向を正確にとるベアリングの出番 は多いはず。少なくともポストがライン上(道や植生界、沢筋 や尾根筋)にない場合は、“必ずベアリングをとる”ぐらいの 気持ちをもっていた方がよい。「距離が短いから」とか「可能 度が良いから見えるだろう」という安易な気持ちは・次の瞬間 につぼりを呼ぶ。
 2 確実で1点のAPから  「このへんだろう」と思う位置からコンパスをふってもダメ。その実際 の位置が地図上の位置とずれていれぱ、当然ポストと平行移動してしま います。APは、ポストになるべく近い、必ず確実なそして1点となる 地点を選ばなくては、かえってミスを誘うことになります。
 3 まっすぐに進むために
 コンパスの指す方向にまっすぐ進む、これがなかなか至難の 技。そのコツをいくつかあげると・・・
→何と言っても最初が肝心。走り出す前に、まず低くかま えた体の真正面でコンパスを構えて、針を必ず矢印の上にピタ リと止める。そして方向を見る。くれぐれも焦ってすぐ動き出 さぬように。
→矢印の先に、なるべく遠くの目標物(木や岩など)を決 め、そこまで走る・・・を繰返す。
→障害物(川や崖など)が前方にある時は、手前でその向 こうの目標物を定める。また障害を越えた後、コンパスを構え 直す。
→前もって地図をよく読み、直進部分の地形の感じ、特徴 物や障害物などを予想しておく。またずらした時のブロックま で読んでおくことも必要。
→ぜったいに人にっられない。コンパスの方向に気を集中させる。
 4 おまけ・・・こんなうれしい効果もあります!
 ポストアタックでベアリングをとることで、一時停止やスピ ードダウンが強いられ“赤信号区間突入”という注意を自分に喚起できるので す。

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