ミスの分析・その5

運不運のあるポスト位置でもロスタイムの大小は あなたの腕次第----見付け出すこつと注意点


【どういうミス?】沢の中の尾根上のポストと思いアタックしたがすぐそばを通り過ぎてしまい、人につられて上の方まで登ってしまった。
【処理】戻ってもう一度同様にアタックしたがまた見逃す。3度目は人がいたのでわかった。
【反省】ポスト付近では、あせらずじっくり地図を見る。人につられないこと。
 “きちんとしたアタック”をするのが、難しいポスト位置ですね。こういう アタックでは、歩測もコンパスもあまり役に立ちません。“一点”のアタック ポイントがないことと、穴などの点状特徴物には多少の誤差があり(特に斜面 では)角度と距離がぴったり合った位置にあるとは限らないからです。アタッ ク方法としては、このランナーがした通り、方角・距離に合わせて地形上での ポスト位置を思い浮かべるのが一番でしょう。それでも“見逃す”という失敗 を犯してしまっている。このような位置の穴のポストは、ある程度偶然性が入 りやすいものであり、ミスを完全に防ぐのはなかなか難しいことです。でも “仕方ない”ミスだけに、その後人につられて上へ登ってしまったことや、2 度も同じ事を繰返したことこそ「重大なミス」と思わなくてはなりません。

   穴のポストの運不運・・・でもそれに大きく左右されるか否かは腕次第

 思ったところに「ない!」と思ったら、その場でまず「止ま れ!」そして冷静に考えましょう。まずアタックポイントまで のミスはないか? そこまでが確かなら「どうずらしたか?」 つまり、ポストは自分の右か左か上か下か? すぐ近くにいる と思うと、止まっていることがじれったく感じるでしょうが、 そうする方が絶対早道だということを、心と体に教えこんでお いてください。
 まずアタックポイントからの自分の地図読みや動きに落度は なかったか見直してみる。それでヒントを得られなかったら、 勘を働かせてみてください。どういうことかと言うと、マッパ ーの目で穴を捜すこと、つまりその穴が見つけやすく納得でき る位置にある、そういう方向性や視点があるはず、それを素早 く見出すのです。これは経験も必要ですが、何よりも冷静にな って、発想の転換をはかりましょう。このランナーのように、 同しやり方での再アタックは、良いとは言えません。
 他のランナーについていってはダメ。心境はよくわかります が、人について一歩踏み出したら最後、目分で見つけることを 放棄したも同然です。他人を利用するなら、自分は動かずにそ の人をよく観察して、ポストのある方向を考えるのです。
 最後にとても大切なこと。ポストのある位置の状況をきちん とつかみ、捜し回るのはポストのあり得る範囲内を。あらかじ め行き過ぎ防止のブロックを考えておくのです。この場合な ら、両側の沢のライン(中心線)と高さでしょう。このこ とを道から林へ入る前にきちんとしておけば、ロスタイムを小さく押えること ができるはずです。このランナーはポスト位置を尾根上と捉えていますが、地図を見る限り“尾根上”ではなく、尾根の先端 部と捉えるべきです。その見方をしていたなら、上へ登ってし まうということはしなかったでしょう。
 穴のポストは決してあなどることなかれ。簡単そうでも、ア タックは必ず一呼吸入れ、それから息をつめて。“準備不足” でアタックした人ほど、「なかった!」時焦ってミスを大きく してしまうものです。

目次に戻る