ミスの分析・その4

事例研究:確実で簡単なポストアタックのノウハウを公開する



 【どういうミス?】小径がなくなったら右(北)ヘ行くつもりが、方角をま ちがえて奥の沢の方へ行ってしまった。加えて可能度Aの2を開けた土地1と 勘違いし、ポスト付近にいると信じて捜し回った。
 【修正は?】ようやく1と2の勘違いに気づき、小径に戻る。
 【原因】集中力を欠いた。奥の沢の方へ走っていくランナーにつら れ、方向を確かめなかった。
 【反省】他人にまどわされず、 正置は正しく、アクックは憤重に。
 今回は、ポストアタックでのミスが題材で す。上記のミス、「えーっ、だけど1と2じゃ全然違うじやない。木があるか ないかの差があるし、方角も違う。それに伐採地3があるはずでしょ?」とけ げんに思いませんか? しかしそれは第3者だから思えること。ミスったときは、 おかしなことがおかしいと思 えなくなるところが恐ろしい。
 このミスに対しての、私だったら― の重大反省 点を2つに分けて挙げてみます。
 ■わかりやすい特徴物を使ってアタックしよ う!
 「小径がなくなったら右(北)の方へ行く」―これはかなり乱暴なアタッ ク方法です。「道がT字に突き当たったら右へ」だって不充分な場合が多いの です。”小径の終り”ほどあいまいなものはないし、方角だけでアタックす るのは“それしか手がない”場合だけのハイテクニックなのですから。しかも そんな難しいアタック方法を用いながら、「先行するランナーにつられ、方向 を確かめない」のでは、ミスって当り前。
 言うまでもなくアタックは慎重に。 それには、なるべく信用できてわかりやすい特徴物を使います。方角、距離だ けでアタックするよりも、線状特徴物があればできる限り利用した方が簡単で 確実です。この場合なら線状特徴物は3の植生界とポストのある沢のライン (中心線)です。3(伐採地)は目立つものですから、その位置と方向は必ず 確認するべきでしょう。

またポスト位置の沢のラインと小径の分岐点 をアタックポイントにしたらどうでしょうか(B図)。それに「尾根にかかった 伐採地の植生界に平行した沢の中」というポスト位 置のイメージをa点ではっきり頭の中においていれば、もっと確実にそして楽 にポストヘ着けたはず。
 ■疑うべきはまず自分!
 10分以上もちがう沢の中でウ ロウロしてしまったという。1があるからここで間違いないのにどうして?と、 焦ってかくれているポストを見出だそうと走り回る姿が眼に浮かぶようです。 しかし笑えません。ミスっている当人には、はっきりと違いを示しているまわ りの要素が、すぐには見えないのです。アタックのように狭い範囲内では特に そう。ミスったら誰もが「捜せばありそう」と考えてどうしても何分か無意味 にウロウロしてしまうことが多い。その自分の妄想の世界から早く脱出する方 法。―それはポストがない!と思った時点で、まず、目分は根本的なミスを 犯しているのではないかと冷静に疑い、思い当ることはないかと考えてみるこ とです。疑うべきはまず自分―この事が、ポストがない!と思った時、パッ と頭にひらめくようになれば、ウロウロのロスタイムは少なくなります。
 まと めてみますと、アタックミスは誰もがしやすく、脱出しにくいものです。防止 策としては、できるだけ確実にアタックする方法を考える、その為に地図をも れなく細か〈読むように心がける。そして、ポストが思ったところに見つから なかった時は、まず一度は自分を冷静に疑ってみましょう。

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