ミスを起こす精神状態

恩い込み 焦り 空白・・・ミスをする精神状態に共通するのは集中力のなさ


 「ある程度の技術を持っている者にとっては、ミスは技術的なものより精神面によって起こる場合が多いと思う。常に体は 燃えて頭はさめていなければならない。精神面からのミスの分 析も必要で有意義だと思う。」うーん。ごもっとも!!
 これは、ミスの分析のア ンケートの最後に書いてくれたS氏の言です。確かに、アンケートの「考え られる原因は?」の答えとして、全員がミスをする直前の自分の精神状態をよ く分析し大きな要素としてあげているのです。で、今回はそれらを参考 に精神面からのミスの分析に取り組みます。
 1 思い込み―うん、ここはこうにちがいない。
            決めた。絶対だ―
 「ここはこうだ」自分でもあまり意識せずに、勝手に間違っ たイメージを抱いてしまう。沢と尾根を間違えるなどという勘違いもこのうち。 よくよく地図を見ればおかしいことに気付くのに、自分の考えに固執してしま い、他のことが頭に入ってこない。
 2 空白の時間―帰りにケーキを食べにいくんだ―
 「今日は賞品がでるのかな」などと何げなく思考がレースから離れてしまい、頭は働かずに体だけ動いている状態になる。 居眠り運転と同じで、その間に事故る可能性は高い。ひどい入になると空自の 時間があったことすら瞬時に忘れ、「ここはどう行ったんだっけ?」と後で首 をひねる。
 3 あせり―は、はやく行かなくちゃ―
 最もよくあるパターンー他のランナーを見かけて、動揺してミスる。何とか 離そうとスピードをあげてしまい読 図とのバランスがとれなくなったり、また気が散って読図に集中できなくなる からである。ミスをした時もそう。突然のショックに気もそぞろになり、あ せりばかりが先に立ってまともに地図を読むゆとりがなくなる。  4 不安―自信ないわーわたし―ああ神様仏様―
 「ミスしそうな(難しそうな)ところだな。」そう恩った瞬間、それによって生まれた不安に気をとられ、 慎重になるどころか、逆に気が浮わついてしまう。ミスをしていないのに立ち 止まって考え込んでしまったり、無意味にウロウロしてしまったり、むやみに 自分の地図読みを疑ったりする。自分でミスをつくっているようなもの。
 5 うかつ―RUN―RUN―ポストが背伸びするさ―
 「何とかなるさ」とタカをくくって失敗 する。実は気持ちをきりりと引き締めて慎重に地図を見て行かなければならな いところを、ずさんな地図読みで猛進してしまう。自分の気の持ち方のコント ロールができていない。
 さて、ミスを起こす精神状態をあげてみましたが、こ れらに共通するのは集中カのなさだと思うのです。レース中関係 ない事を考えるなんていうのはムロン、焦りに不安に、自分の間違った判断や 気持に心を奪われ、集中力が欠けた為に、いつもより地図を読む力が減じて、 またまわりの特徴物に対する注意力がなくなって、その結果がミスとなってし まうのです。地図を見ていても、読んでいない、理解していない状態、更に恐 ろしいのはそれでも自分で“読んでいるつもり”になってしまうことです。そ んな精神状態で何度地図を見たってムダなこと。
 ミスを起こす精神状態を避け る為には常に集中していることが必要ですが、ではどうしたら集中力をつけら れるか―それは個入の「集中しよう」という気迫に頼る以外ないと思うので す。以前、地図を持つ手の甲に「集中」と書いてレースに臨む人がいました。 何のおまじないかなと思いましたが、今になってその意味がわかります。
 「集 中すればミスは防げる」ということをレース中常に忘れてはならないのです。 集中しようとする意識を一時もさぼらないよう努カすれば、きっとミスは少 なくなります。

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