歩測是非論

歩測の有効性についての賛否両論を巡って――結局はその使い方次第で決まってくる


 地図読み、歩測、コンパスワークといえば、OL教科書のABC。ところが、こ のうち“歩測”は最近人気がない。やらないって人が昔に比べて増えてきたよ うな気がするんですが。 歩測の使い方や有効性に対する考え方はさまざまです。今回は歩測についての考え方を独断と偏見による注釈を加えながら30人の人の 声をもとに紹介してみます。

■あなたはレース中に歩測を使いますか?

1 よく使う     5人
2 ときどき使う   6人
3 たまに使う    7人
4 めったに使わない 6人
5 全くしない    6人
■歩測しない派の言い分

その1「最近の地図は精度が良くなっているか ら、確実にサムリーディングを行なえば、歩測をせずとも充分現在地点を把握 できる。」
 この意見を出した人は多かった。確かに地図に細かに記載されてい る情報を全て使えば、本当に歩測をしなければいけない時なんてごく少ないは ずです。OLはあくまで地図読み主体、 歩測はその補助にすぎないという主義ですね。

その2「歩測はかなり練習しないと正確にはできない。慣れないと時間がかかるし、 結果にも自信が持てない。」
 確かに“早く確実に”歩測を使える様になるのは難しい。坂やヤブの中では 計算が違ってくるし、一瞬なりとも地図読みと違う事柄に気を回さなければな らない。練習を積めばうまく使えるようになるんだろうが、そこまでやる有益 性があるかどうか疑問―といったところ。

その3「他の事と両立できない。」
 数を数えながら、一方では地図を見たり次々 に現われる特徴物に気を配るなんてとんでもない。できる訳がない!?

その4「状況に応じたOLスピードを制限されてしまう。」
 難易度、疲労、登降や植生な どに即してOLのスピードは変化するのに、歩測は“一定”を要求されるから矛 盾してしまう。やや高尚な意見ですね。

■歩測する派の言い分

その1「地図が不正確なとき、ミスを防止できる。」
 「しない派、その1」と逆のケースを想定。歩測による距離的なチェックを行なってい れば、地図のミスにすぐ気がついて修正できます。

その2「チェックすべき特 徴物がない時、歩測上の地点をポイントにできる。」
 どうしてもCPがないという のは稀であるが、その場合には歩測を使うしか確実な方法がないでしょう。や はり歩測は使えたほうがいい。

その3「歩測を使えば思いきり走れる。」
 100歩で曲がるところなら、80歩まで何も気にせず大胆に走れるということな のです。地図読みフォローとしての歩測という概念から飛ぴ出た「速く走る為 の歩測の考え方。

その4「距離的な安心感が得られる(オーバーランの防止)。」  歩測をしていれば大きくオーバーランすることが避けられる。その他のミスに も気がつくのが早い。精神的にプラスになることでOLのスピードもあがる。

■結論はでませんが―

 どの考え方も「ふむふむ」とうなずけるものばかり。結局どっちがいいのって、 そりゃあ自分しだいですよ。ただ、歩測はできる方がいいでしょう。できるっ ていうのはスピードの妨げにならないこと。使うべきところでビシッと正確に 使えること。練習もせずレース中にたまに行なう歩測では、たいして用をなさ ないどころか、ちょっと危険な気がしますね。今の歩測の使い方が、自分のOL にとってプラスになっているかマイナスになっているか、もう一度見直してみ てはいかがでしょうか。

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